スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←【16】一寸の光陰 軽んずべからず →【18】八面六臂
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



総もくじ  3kaku_s_L.png 松蓮聖戦
もくじ  3kaku_s_L.png 天地の詩
もくじ  3kaku_s_L.png 宝物
もくじ  3kaku_s_L.png 献上品
もくじ  3kaku_s_L.png 単発SS
総もくじ  3kaku_s_L.png 『恋だの愛だの』
もくじ  3kaku_s_L.png ツイッター
もくじ  3kaku_s_L.png バトン
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
【【16】一寸の光陰 軽んずべからず】へ  【【18】八面六臂】へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

「『恋だの愛だの』」
Ⅰ 四面楚歌

【17】疾風迅雷

 ←【16】一寸の光陰 軽んずべからず →【18】八面六臂
疾風迅雷

  【しっぷうじんらい:素早く 激しいさま】

「いやー!シュートされた!」

「大丈夫!はずれた!」

「リバウンドーっ!!」

 敵チームのシュートが リングに弾かれた
 …ところを 椿君が ジャンプしてつかみとる。

「パス!」

 即 コートに 散らばった 味方チームの一人が 手を挙げて合図する

 のを 完全に無視して
 空中で方向を変えた椿君は 

 そのまま 自チームのリングめがけて ロングシュートを放つ。

 ボールは すっぽり リングの網の中に納まった。

 ― おおおおぉおおおおおおおおおおおおおお!? ―

 おいおい…。
 
 ついさっき 派手に ダンク決めた後で
 今度は また ど派手に 3ポイントシュートときたよ…。

「きゃぁぁぁぁぁー!」

「椿君!すてきぃい―」

 会場中 全てが 椿君の声援に包まれてる。

 相手チームの女子までが!

 アンタら、自分のクラス応援してやんなよ!

 5月下旬にしては暑すぎる陽気に加え 
 どうみても 定員オーバーな体育館 会場中の熱気は 上がるばかり。

 立ち位置は常にセンター
 スターになるために 生まれてきた男だよね ホント。

 ピピー!

 試合終了の笛が鳴る。

「お疲れ様ー、椿君!」

「すごい!かっこよかったー!!」

 わっと 取り囲むクラスメイトたち。

 彼らから受け取ったタオル首にひっかけ
 息弾ませて 汗だくになってこっちに近づいてきた。

 くいっと 親指を横にひねる

 即
 私の横に座ってた卓球組が ささささっとベンチ席を空けた。

 はぁ
 相当な王様だ こりゃ

 指一本で 命令してるよ。

 ふぅー

 深い息をついて
 椿君は どっさと 私の横に腰をおろす。

 顔が赤い。
 どこか 目が うつろだ。

「…何連戦?」

 卓球組の予選リーグが終わって
 ここに 応援に来たのは 10分前

 それまでの試合は 見ていないのだ。

「…3…。前後半 でずっぱり…」

 声がかすれてる
 
 言葉の途中で
 くたっと 背もたれにもたれ そのまま ごろっと横になった。

 例によって 私の膝を枕にして!

 わたしゃ アンタの召使かっての!!!

「い、いやっぁぁあ」

 そこかしこから 悲鳴が聞こえる。

 ああ 気持ちはわかる

 そりゃ ちょっと イメージダウンだわな

 それにしても

 マラソン大会のあと
 こっそり ベンチ動かしてまで へたれた姿 隠そうとしてた かっこつけが

 こんな人前で 女に膝枕させてるぶざまな姿 見せるとは

 相当 疲れて…

 …ん?

 ももに触れてるほほが 熱い。
 こめかみの動脈が すごい速さで波打ってるっ!

 …やばい!!

「休憩は!あと 何分!?」

「え、あ、あの…次は 40分後」

 バスケメンバーがおずおず答える。

「スポドリ!飲ませたほうがいい!!」

「あー。そ、それが 校内の販売機も 校外の近隣の販売機も全部 売り切れで」

「ちゃ、茶なら あるけど?」

「ダメ!血中の塩分濃度が下がるから!かえって 症状が悪くなる!」

「症状?」

「軽い熱中症 起こしかけてる!!」

「「「ええええ!」」」

「調理室から 塩と砂糖 もらってきて!」

「お、おお!」

「保健室で 氷とビニール袋 それにタオル 借りてきて!」

「は、はい!」

 ペットボトルのお茶に
 もらってきてくれた砂糖と塩を適量入れて 思いっきり振る。

「ほら 椿君 飲んで!」

 ストロー付タイプの水筒に 詰め替えて
 椿君の口にあてがえば 待ちかねたようにごくごく飲み干してゆく

 500mlのペットボトルが3本空になったところで ようやく彼は目を開けた。

「大丈夫?」

 氷袋 首筋や脇の下にあてがい
 冷たくしてもらったタオルで 彼の額 冷やしながら覗き込む。

「…あと 何分…」

 だいぶ 焦点のあってきた目で 取り囲んでるチームメイトに聞く。

「に、25分です!」

 チームメンバーが ばっと時計を見て答える。

「20分 寝かせ…ろ…」

 そう言って
 しっかり 私の手を握って 目を閉じた。

 握ってくる その手も 熱い。
 
 うーん

 意外だ 

 正直言って ほんとに 意外だ!

 熱血なんて言葉とは 一番 縁遠い男だと思ってたのに!

 こんなになるまで 全力でがんばるなんて!

 いったい 彼に なにが あったんだろう…??












 関連もくじ一覧 ▼ 
総もくじ 3kaku_s_L.png 松蓮聖戦
総もくじ 3kaku_s_L.png 『恋だの愛だの』
総もくじ  3kaku_s_L.png 松蓮聖戦
もくじ  3kaku_s_L.png 天地の詩
もくじ  3kaku_s_L.png 宝物
もくじ  3kaku_s_L.png 献上品
もくじ  3kaku_s_L.png 単発SS
総もくじ  3kaku_s_L.png 『恋だの愛だの』
もくじ  3kaku_s_L.png ツイッター
もくじ  3kaku_s_L.png バトン
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
【【16】一寸の光陰 軽んずべからず】へ  【【18】八面六臂】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【【16】一寸の光陰 軽んずべからず】へ
  • 【【18】八面六臂】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。