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「『恋だの愛だの』」
Ⅰ 四面楚歌

【20】剛毅木訥

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剛毅木訥

   【ごうきぼくとつ:見え透いたお世辞も言えず、表情も豊かでなくても、
誠実な人間からは ちゃんと真心が伝わってくるのです】


「苗床さん!おめでとう!!」

「ありがとう 古山君!君のアドバイスのおかげだよ」

「そんな!君 すごいよ!初心者なのに 優勝までしちゃうとは 思わなかった!」

「君が つきっきりで アドバイスくれたからね。ごめんね、貴重な時間を」

「そんなこと!
 僕たちのサッカーチームは 予選リーグで早々に敗退して…時間 もてあましてたし!」

 謙虚な人だね、ホントに

 桃ちゃんの親友にふさわしい「爽やか」さんって
 まさしく こうゆうタイプなんだろうな…。

 しっかり 観察して 見習わねば!!

「苗床さん!」

 ん?

 振り返った先にいたのは
 さっきの決勝で当たった相手

 卓球部の女子部キャプテン 3年生

「やられたわね、完敗だったわ…」

「いえいえ ビギナーズラックってやつでして」

 次からは まず 勝てまい。

 私の変則プレーに戸惑ってる間に 終わってしまったのだ。

 正規の試合と違って 11ポイント先取でセット終了の変則ルールも幸いした。

「ううん 見事よ!返球の8割がネッチ しかも 成功率98%。
 いくらなんでも これじゃ まともに勝負にならないしっ!!!」

 う”…!

 さすがだ しっかり分析してるじゃん!

 マジに 次からは 勝たせてもらえまい!!

 (ま、もう 次はないけどさ!)

「ねぇ 苗床さん。あなた 卓球部に入らない?」
 
「…はい?」

「球の回転を見切る目のよさ!
相手の隙を巧みにつく狡猾さ!
そして さらに相手の戦意を喪失させるずるがしこさ!!」

 がしっと 私の手を握り締める。

「あの…それ 褒めてます…?」 

「あなたは まさしく卓球をやるために生まれてきた少女よ!」

 聞いてないし!

「いえ 体力に自信ないし」

「あら 卓球の名選手には 心臓病抱えてる人もいるくらい 運動量はそう多くないのよ。
 特に 今日のあなたみたいな戦術選べば」

 うっ!

 見抜かれてるし!!

「とにかく 台の上に的をしぼり 相手の球の回転を見切り、相手の隙をついて返球!
 みごとな近接プレーだった!!」

「は、はぁ」

「相手に絶対チャンスを与えないように 返球は 確実に徹底的に
 いやらしく ネットに当ててしかも インさせて こっちの戦意をそぐ。
 ああ なんと 卑怯で ずるがしこくて 姑息なみごとな戦闘スタイル!!」

「…ホントに…褒めてます!?それ!!」
 




「ふぅ~」

 なんとかかんとか女子キャプテンを振りほどいて 古山君と体育館に急ぐ。

 勝負さえつけば終了の卓球と違い
 試合時間が固定のバスケは まだ続いているからだ。

 トーナメント途中で 負けていなければ…だけど

 卓球場にうちのクラスの応援団がいないとこ見れば 勝ち残ってるんだろう

 浮世の義理ってやつなのか
 敗退したサッカーチームの男子たちとか
 同じ卓球選んで(全員 予選で敗退し)た女子たちとか
 応援に 残ってくれようとしてたんだけど
 卓球場には 体育館のように 独立した観客席もないので
「私の分まで バスケチーム応援してあげて!」と 体よく追い払ったのだ。
 (コーチ役としてあてになる 古山君だけは 残ってもらって!)

「まいった!ホントしつこくからむんだから」

「卓球は 頭脳プレーの要素高いし 苗床さんは向いてると思うよ、僕も」

「や、無理。校内だから 相手の癖とか観察する暇あったけど。他では通じない」

「…観察してたんだ?いつのまにっ!?」

「予選リーグの間に」

「…君って ホントすごい人だよね」

「私に言わせりゃ 古山君のほうが すごい。男子にも 卓球あればよかったよね」

 素人の私に たった一日で 変化球サーブ&レシーブ教え込めるんだからさ。

「や、卓球部の中では 僕 メンバーにも入れない補欠だから…」

「おお!?宝高 運動部のレベルも 高いんだね!?」

 古山君でさえ 補欠とは!

「でもま、まだ1年なんだし これからだよ」

「うん!がんばるよ!大好きな卓球だしね!!」

「文武両道だねぇ…古山君って」

「…え?」

「実力テスト 17位だったでしょ?
 運動部も一生懸命やっててその順位。尊敬するよ」

「…覚えててくれたんだ…」

「あ、うん まぁ…ね」

 『前の日 徹夜して 17位』
 『何か カワイソー!』

 なんつう周囲の会話で 覚えてたとはさすがに言いにくい。

「18位の安藤は 前日3時間特番 見てたんだって」

 ぎくぅー!

「僕は 寝ずに勉強しても たった1位違いの17位 ダサいよね」

「ばっかじゃなかろうかっ!!!」

 足をとめて 古山君に向き直る。

「な、苗床さん?」

「18位より17位が上にきまってるじゃん!!」

「え、あ、あの…でも 向こうは前日3時間TV特番…」

「賭けてもいい!安藤が 前日TV見てたのは ほんの5分!
 自慢げに真似して見せてた その芸人が出てたときだけだよ!」

「…え…」

「宝高に来ようってやつが そこまで おろかなわけないじゃん!
 かっこつけだよ!かっこつけ!!」

「そ…」

「かりにそうだとしても!
 古山君の17位の値打ちは 下がらない!全然、下がらないから!!」

「な、苗床…さんっ!」

「私だって 周囲が引くくらい 必死に死に物狂いで勉強したよ!
 ね?そんな私って かっこ悪い?みっともない??」

「そんなことないよ!」

「そのとおり!
 だから 古山君が 自分恥じる必要はこれっぽっちもない!わかった!?」

「…わかっ…た…」

 古山君のほほに赤みがさした。

「ありがとう 苗床さん…」

「いやいや。どういたしまして!いこっか!」

「…あ、あの!」

「ん?」

「僕…聞こえてたんだ…あのとき…成績掲示板の前で 君が言ってくれてた言葉」

「へ?」

 私?
 何 言ったっけ?

「今回 君に 卓球教えたの あのときのお礼のつもりだったんだけど…」

「そ、そだったの?」

 やばい!
 私 何 言ったんだっけ!?

「でも 前より 貸しができちゃったな…本当にありがとう!苗床さん!!」

「あー、いえ どういたしまして…」

 うっわー

 きらきら笑顔満開

 まちがいなく桃ちゃん属性だ この子

 そして ホントにまずい

 私 
 そのとき いったい 何て言ったんだろ??? 




 


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