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「『恋だの愛だの』」
Ⅰ 四面楚歌

【26】能ある鷹は爪隠す

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能ある鷹は爪隠す

      【賢い人間は ふだんは才能を秘めておき いざというときに力を発揮するのです】


 成績掲示板前の人だかり

 その一角で やけに わいわい騒いでるかたまりが一つ

「すごい!苗床さん 上がってるよ!」

「あー、うん ちょっとだけ…」

「がんばったんだね!おめでとう!」

「あ、ありがとう」

 っ!
 あの中心にいるのはっ!

「どけっ」

 …と声を発する前に
 俺が来たことを いち早く察知した
 苗床の周囲をかこんでたウザいやつらは ささっと散っていった。

「…ああ…椿君…。今頃、見に来られるとは…余裕ですことっ!」

「ん?」

 なんだ
 なんで こんなに 不機嫌なんだ…?

 やつら 成績 上がったっていってなかったか?

 さっと掲示板を見て 苗床の名を探す。

 …あった!

「10番かよ!部活で忙しかったのに…すげぇな、おまえ。やっぱ、賢いのな」

 前に『悪』がつく賢さだが!

「いやみですかぁぁぁ~?!」

「へ?」

 言われて 今度は 俺の名を探す。

 前回は25番だったが…その辺にはない。

 おかしいな 今回は けっこう 本気出したのに…。

「どこ見てるんだよ、あっち!」

 苗床がいらだたしそうに 成績表の頭のほうを指差す。

「おー。5位か。意外に 簡単に上位にいけるんだな」

「『意外に』?『簡単』にぃ~?!」

 どろどろどろ

 うっ!

 やばい!
 苗床から 暗黒オーラが 発生してる!!

「…なんだよ!おまえが あんなこと言うからだろーが!」

「は?」

「ま、これで お前より 成績良くなったし?
 今後は 俺の忠告 素直に聞くよな?か の こ ちゃん?」

 背中から 抱きしめて 頭の上にあごを乗せる。

「むぅうぅー!!」

 悔しそうだが
 どうやら 言い返す言葉がなさそうだ

「み、見てろよー!期末は 追い抜いてやるんだからね!!」

「はいはい がんばろうな、お互いに…」

 ぎゅっと さりげに腕の輪を狭める

「あー。もう、むかつく!余裕 見せ付けるんじゃない!」

 ぎゃあぎゃあわめいて 俺の腕外そうともがくやんちゃな子猫

 ばーか
 そう簡単に外してやるかよ

 これがなきゃ
 俺は 欲求不満で死ぬっ…

 ひんやり

 っ!?

 尋常でない敵意を感じて 思わず振り向いた。

「やあ かのこちゃん…頑張ったね」

 城蘭 聖!

「球技大会はMVPで、中間テストは10位か。ホントに 華々しい活躍だね」

 腰をかがめ 
 俺の腕の中にいる苗床に目線を合わせて 話しかける。

 俺の存在は 完全にシカト…か。

 やっぱり!

 閉会式の時のコイツの様子が どうも変だと思った!

 ばれた…な。

 新聞部の真の軍師が コイツだってこと

 そして
 最悪なことに

 ヤツは 過剰な関心を 苗床に対して抱いてる!

「い、いえ…それ言うなら もっとすごいのが ここにいますよ?」

 爽やかガールの皮をかぶった苗床が 俺を仰ぎ見る。

「ああ、そうだね。椿君 さすがに すごいね」

 たった今 気付いたかように 城蘭は 俺のほうを見る。

 っ!

 その目が
 敵意に燃えている…!

 …なるほど
 苗床を抱きしめてることが 相当 気に食わないらしい

 …ちっ!
 予想的中かよ!

 最悪中の最悪だ
 軍師として興味もたれるだけでも ウザイのに

 コイツ どうやら…

「どういたしまして。今回は たまたま ヤマあたっただけで…」

 言いながら 苗床を抱きしめる力を さらに強める。

「いやいや。能ある鷹は 爪隠す。
 できる人間ほど ふだんは真の実力 秘めてるんだよね」

 俺にむけて言ってるようで
 実は 俺の腕の中にいる苗床に 言ってるせりふ

「でも もっと表舞台に出て 華々しく活躍したほうがいいんじゃないかな?
 そのほうが もっと 充実した高校生活 送れるよ、かのこちゃん」

「…はいっ?」

 突如 自分にふられて
 苗床が すっとんきょうな声をあげる。

「俺なら もっと君を最高に輝かせてあげる。
 誰にも見せないように隠すなんて姑息なまねはしないから」

「…は???」

 っ!!
 このヤロウ!!

「失礼!もうすぐチャイムなるんで!行くぞ!苗床!!」

「あ、うん。そうだね」

 コイツをうざったがってるのは 苗床も同じなので むしろ 渡りに舟だったようだ。

「あー、先輩。私、現状で 非常に満足しておりますので どうぞお気遣いなく!」

 そうヤツに言い放って 素直に俺に従ってその場を離れた。

「あのさ…椿君 いいかげん この腕はずしてくれないかな…。
 通りがかりの視線で 射殺されそう…」

 ちっ
 気付いたか…!

「ほぉ?10位の苗床さんが 5位の俺様に 指図ですか?」

「なっ!ちょ、ちょっと!こんなとこに 成績持ち出すのってあり?」 

「おまえより 成績よくなったんだから 俺様のゆうことは なんでも従え!」

「なに!?それ!!いつから そうゆうルールになったんだよ!!」

 ぎゃんぎゃん わめきだした苗床は 
 俺の顔が 至近距離(唇から 3cm!)に移動したことには 気付いてない。

「はっ!悔しかったら 期末で 俺様 抜いてみな!」

「くぅうぅう!」

 こんなやりとりに 気をとられてる限り
 苗床は 自分が どういう体勢とらされてっか 絶対 気付かない。

 ほら
 すれ違うやつらが
 俺たちの ラブシーンもどきに 赤面してても…だ。

「抜かす!絶対、期末では 追い抜かしてやる!!」

 ふぅーっと うなり声上げる 賢いがおばかな子猫

「へぇへぇ お互い 全力 尽くしましょ」

「むかつく!アンタ ホントに 超むかつくよ!!!!!」

 全然なつかない 可愛い子猫

 おまえのためなら
 俺は 何人の敵とだって 戦ってやるさ!









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