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「『恋だの愛だの』」
Ⅰ 四面楚歌

【27】百聞は一見にしかず

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百聞は一見にしかず

     【百回聞かされるより 一回見たほうが ものごとはよくわかるのです】


「桃ちゃーん 逢いたかったよ!」

「私もよー!かのちゃーんっ!!」

 相変わらず 仲良しさんだな

 かのこさんと姉さんは きゃいきゃい抱き合ってじゃれてる

 なんか 子犬と子猫がじゃれあってるみたいで ほほえましい。

「やっと 泊まりにきてもらえてうれしい!」

「あー、ごめんね 先週末は テスト直前で…集中したかったから…さ」

「ううん!いいの!でも、すごいよね!
 かのちゃん、あの宝高で 10位なんて!」

 う”…!

「…へ?桃ちゃん どして 知ってるの…?」

 姉さんっ!

「え、あ、あの…か、風の噂…で!」

「…はぁ?」

「実はね 宝高には 僕の親友のいとこが 通ってるんだ、そこルートで」

 姉さんにアドリブきかせる技は 使えないだろう

 とっさに 助け舟に入った

「へー!?そうだったんだ!世の中 狭いね!!」

 あっさりと 苗床さんが信じてくれてほっとした。  

 まさか
 椿さん狙いの女性たちから 報告受けてるとは いえないし

「ちなみに 何て方?同じ学年?」

「あー、お名前は 聞かなかったな。
 女性に過剰な興味示すの 失礼かと思って…」

「あは。梅君って ホント フェミニストな紳士だよねぇ」

 ほっ

 うまく ごまかせたようだ!

 苗床さんの背後で
 姉さんが『梅ちゃん、ごめん!』と 合図おくってる

 にっこりほほえんで『大丈夫、気にしないで』と 返事する

 そういうところも 姉さんの可愛さの一つだしね♪

「ホント すごいね…かのちゃん…わ、私なんて…」

「あー、えーと まさか…補習?」

「…うん…来週 いっぱい 放課後…」

 しょぼーん
 姉さんが すっかり 落ち込んでる。

「よし!明日 出かけるの中止にして 勉強会にしよう!」

「えええ!?ダメだよ!かのちゃん そんな!」

「ダメ!今のうちに 特訓だよ!
 期末も赤点だったら どうすんの?
 私 桃ちゃんと 夏休みは いっぱい遊びたいんだから!」
  
「か、かのちゃん…っ!」

 姉さんの目がうるると うるんでる。

「教科書 見せて!予想問題 作ってあげるから!」

「あ、ありがとう!かのちゃん!!」

 ひしっと手を取り合う 美しい友情

 すごく美しいんだけど

 姉さん!

 やはり 危惧したとおり

 僕が 苗床さんとお話しできる時間をとる
 …っていう 苗床さんを 我が家に泊まりにお誘いする本来の目的

 完全に 忘れてるね!?

「さ、そうと決まったら 椿君と夏草君に 断りの電話 入れるね」

「あ…」

 さっと携帯取り出して コール始めた苗床さんに 姉さんがひしっととりついた。

「ま、待って!やっぱり、明日は予定通り 出かけましょ」

「…え?」

「だって!こっちから お誘いしたのに…失礼よ!」

「ちょ、ちょっと待って…あ、椿君 こんばんは。
 いや 明日のことなんだけど…悪いけど キャンセル…」

 ばっ

 すばやく姉さんが かのこさんから携帯を取る。

「あ、椿君 ごめん、花井です」

「ちょ…桃ちゃん?」
 
「待ってて、かのちゃん!あ、ごめん あのね 実は…」

 話してるうちに だんだん姉さんの顔が蒼白になってきた。

「そ、そんなつもりはっ!た、ただ!か、かのちゃんが 私のこと心配…!…え?」

 姉さんがすごくあせってる。

「ど、どしたの 替わる?」

 かのこさんも 心配そうに覗き込む。

「よ、よろこんで お待ちしてるから。ぜ、ぜひ いらして」

 半泣きになりながら 姉さんが 震える声で答えた。

 ばっと かのこさんが 姉さんから 携帯取り戻す。

「椿君!なに、桃ちゃん おどしたのさ!はぁ…?!」

 かのこさんが 電話に気をとられてるすきに

 くっすんくっすん
 べそかきながら 姉さんが立ち上がった。

「ね、姉さん!?」

 あわてて 廊下に 追いかけて事情を聞く。

「つ、椿君がね…っ!教師は 一人より 二人のほうがいいだろうって…」

「…って?」

「教えてやるから 今夜 うちにとめろって…!」

 うるるるっ 目に涙がいっぱいたまってる。

「な、なんで そんな流れに…っ!」

「…梅ちゃん 悪いけど 客間に お布団用意しといてね。
 私 晩御飯 量増やしてくるから…」

「ね、姉さん!なんで 断らなかっ…」

「断…る?」

 血の気のうせた蒼白な顔で 姉さんが振り向いた。

「わ、私 まだ 死にたくないもんっ!!」

「…は?」

 ひゅわん
 風のように素早く 姉さんは 台所に去っていった。

 えーっと…
なにが いったい どう…

「ごめん 梅君 なんか…椿君の不機嫌スイッチ 押したっぽくて」

 電話を終えたらしいかのこさんが 後ろから声をかけてきた。

「そういうことなら 自分も泊まりがけで教えにいくって聞かないんだよ、
 なんなんだろうね あの不可思議な言動の数々は…!」

 いえ
 かのこさん

 僕には すっごく よくわかります。

 そりゃ ライバルがいる家に(姉つきとはいえ)
 大事な想い人が 泊まってるなんて 聞かされたら…。







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