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「松蓮聖戦」
第4章 蓮香松涛

大暑(side:S)【蓮香松涛 №21】

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大暑(side:S)【蓮香松涛 №21】

 ♪~遙かな時を超えて 届く星のきらめき~



朝 6時。

アラーム代わりにセットしているCDの…オレの歌声で眼が覚める。

カーテンの隙間から 陽射しが差し込んでいる。

もう一度目を閉じて 自分の体に 問いかけてみる。

頭は…痛くない…。
気分も…悪くない…!

…助かった…!

昨夜の体調では
いささか しんどい移動になりそうだった…!

自分の若さと体力に感謝する。

8時には 祥子さんが迎えに来る。

シャワーでも浴びて…

ぽちゃ

…!?

 起きあがろうとして
 自分の額の上の水音と冷たくのしかかってるものに気づいた。

氷嚢(ひょうのう)!?

そういえば!
頭の下のこのちゃぷちゃぷした感触は…氷枕!?

う、うちに そんなモノ置いて…??

「う…ん」

…!!!!!!!!

この声!!!!!!!!

がばっと 跳ね起きた!

オレのベッドの傍らに 丸まってる人影。

…キョ!
キョーコ…!!!???

い、いったい どうなって…!

跳ねる心を静めようと目を閉じて 昨夜の記憶をたどる

エレベーターで別れた

がんがんしてきた頭の痛みに耐えながら
壁に手ついて 這うように部屋に戻って…

…ない!
途中で…記憶が途絶えてる!!

情けないが…部屋にたどりつけず…倒れたんだった…!

ど、どうやって ここに…こうやっていられるんだ!?オレ!

…っ!

…もしかして…

いや
…まちがいなく

キョーコが…
オレの身を案じて 来てくれたんだ…。

カーテンの隙間から漏れる 細い光の筋が
キョーコのやわらかい髪を輝かせている

その髪をそっとなでる。

まだ
オレのこと 完全に許してくれてるわけじゃないのに…

それでも
こうして面倒見てくれた…。

氷嚢にも氷枕にも まだ小さい氷のかけらを感じる。

頻繁にとりかえてくれてたんだ…夜中に…何度も…。

昔からそうだ
こいつは本当に面倒見のいい…

目頭が熱くなった

昔から こいつはオレに尽くしてくれた
自分を犠牲にして…一途に…!

スターになるんだという夢はあった

でも こいつがいなきゃ
オレがその夢を持ち続けていられたのかどうか
どれだけ キョーコの存在が オレを支えていたことか!

返せない…

この先 一生かけて尽くしても
こいつにもらったものは 返せない…!

そっとその肩に触れる

まるで目を覚ます気配がない

いや!そんなことよりも!
触れた部分が 思ったより冷たい!

ばか!
自分まで風邪ひいたらどうするんだ!?

あわてて ベッドから降りて 抱き上げ そっとオレのベッドに横たえる。

その背中も足も
体全体が本当に冷え切っていることに狼狽した。

あと30分…。
こいつの体が温まるまで…。

ぎゅっと胸の中にだきしめて夏布団をかける。

甘く優しい香りに
幸せな記憶が 呼び覚まされる

小さい頃は
こんなふうに
一つのタオルケットにくるまって 昼寝をしたよな…こんな暑い夏の日は

「しょぉおおおおお!」

…!?

祥子さんの…悲鳴?

寝ぼけた目に
ドアの前で真っ赤な顔で固まった祥子さんの姿が映る。

「あ、あなたたち!い、いつのまにそーゆうことに!」

ん?『あなたたち』??

…!

一気に 覚醒した。
胸の中には しっかりとキョーコを抱きしめている。

7時30分!
しまった 寝過ごした!

あわてて飛び起きる。

「い、いえ!そりゃ おめでたいけど!それならそうと どーして すぐに私に…!」

「待った!祥子さん!」

またも誤解されそうな気配に あわてておしとどめる。

「これには訳が…!」

 ― ピンポーン ―

チャイムの音が響いた

誰だ?朝っぱらから!

「はい?」

 ドア横のインターフォンで答える。

「おはよう。…敦賀ですが…」
 
「…!」

 つ、敦賀…!

「…最上さん…こちらにおじゃましてるよね…?」

 どうしてわかるんだ!お前はエスパーか!
 気づかれないよう 深く息を吸い込む。

「…いえ…。来てませんが…。」

 落ち着いて しゃあしゃあと嘘をついてみせる。

 死んでも言えない!
 オレの部屋で一晩過ごしましたなんて!

 やましいことなんぞ かけらもないが 信じるはずがないし!

 こいつが キョーコに 何するかわからない!

 オレが ここにいれば どんなことしても かばってやれるが
 どうしても あと2時間でここ出て、1週間は 海外にいなきゃならないんだ!

「…そう?でもね…」

 ヤツが低い声で答える。

「マネージャーさんのかな?トランクがひっかかって玄関ドアが半開きになってて…。」

「あ!」祥子さんが 真っ青になる。

「そこから 見えてるんだけど…。」

 地獄の底から 響いてくるような…不気味な…

「最上さんの…靴…!」
 
 すさまじく昏い声に 熱い怒りが煮えたぎっていた…!




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