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「松蓮聖戦」
第4章 蓮香松涛

稲妻の走る空(side:R)【蓮香松濤 №32】

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稲妻の走る空(side:R)【蓮香松濤 №32】






「やみませんね…雨。」

「そうだね…。」

 いつもなら
 美しく碧く澄んだ海と白い砂浜
 その上に広がる蒼い空が見えるはずだが

 今は 厚い黒雲に覆われた灰色の空。
時折 雷の音がとどろき、稲光が走る。
 海の色も なにやら不気味に灰色がかっている。

 まあ。景色なんぞ どうでもいい!雪が降ろうが 槍が降ろうが ご勝手に…だ!
 目の前に 彼女さえいてくれれば それで目的は 充分果たせてる!

「ところで 社さんは ごいっしょじゃないんですか?」

「ああ。君のCMスタッフさんに お声かけていただいたみたいで
今頃、きっと どこかの酒場で楽しんでると思うよ。」
 

 不思議なことに…。
 どうも社さんは、皆さんから なにやら いたく同情されてるみたいで…
 やたらに ねぎらいやら 励ましのお言葉いただいて、早速お誘いの声もかかった。

「それなら いいんですけど…なんだか お顔の色が悪かったような…」

「セスナに乗ったの初めてだったそうだから。少し 酔ったみたいだ。」

「て!セスナでこられたんですか!まさか!敦賀さんの操縦で!?」

「こんな時のための免許だよ?」

 それほど驚くようなことか?(社さんも ずいぶんな反応だったが…)
 持っているのに使わない方が よほどもったいないだろうに…。

「敦賀さんっ!」

「はいっ!?」

 なっ!なんだ!?急に!
 すっくと立ち上がった 最上さんの顔は 真っ青だ…!

「と、飛んで来られるときに 急にこんな天気になったら 危ないじゃないですか!」

 大きな目には 涙が浮かんでいる。
 心底 俺の身を 案じてくれている…ことに 胸が熱くなった。

「大丈夫だよ。パラシュートつけてるから いざとなったら 飛び降りるさ。」

 本当の話だ。
 社さんにも 使い方しっかり講習させたうえでつけさせた。

 この時点で なぜだか 社さんは 真っ青だったが…。

「落ちたとこが海とかだったら!おぼれちゃいますよ!」

「ちゃんとライフセーバーもセットになってるし…第一 そこまで追い込まれる前に
 少しでも天候が怪しくなったら 緊急で…近場の空港に着陸させてもらえるから…ね。」


「そ、そうですね…すみません…私ったら…何も知らないくせに…。」

 しゅんと恥じ入って やっと最上さんが座る。

「いや。うれしいよ。心配してくれて…ありがとう」

「い、いえ。別に…そんな…」

 たちまち真っ赤にそまる愛らしいほほ。
 思わずぐっとこぶしを握りしめ、今、この場で抱きしめたい衝動と必死に戦う。

 まあ…いい。
 今夜は 久しぶりに 彼女といっしょに過ごせる。

 …いつもよりも 遙かに 理性が悲鳴あげそうだが…!

 耐えられるさ!
 この3日間の寒々しい寝床のわびしさを思えば!

 優しいぬくもりを胸に抱きしめる幸せを いったん味わってしまったら
 もうできはしない!淋しい独り寝なんて…!!

「おや、偶然ですね。」

 …!
 この…不愉快な声は!!

「あ…。」

「や…あ。不破君、安芸さんも…こんばんは。」

「こ、こんばんは」

 マネージャーさんが 申し訳なさそうにおじぎをする。

「相席させていただいて よろしいですか?」

 いいわけないだろう!じゃまをするな!

 …と いいたいところだが…!

 ヤツと同伴しているレディに そうは言えない!

「…どうぞ…。」

 必死に笑顔を取り繕って、立ち上がり、マネージャーさんのために椅子をひいた。

「失礼します。」

「す、すみません!本当に!」

 ふてぶてしいつらで座る不破とは対照的に、おずおずと腰掛けるマネージャーさん。
 気の毒に…美人だし良識もありそうなのに…とんでもないヤツのマネジメント任されて!

「ここまで 順調に来たのに…スコールなんて…あいにくだったわよね。」

「そうですよね!
 今日で撮り終えてれば、残り2日は まるまる遊びに使えたんですけどっ!」


「半分 大ヒットご褒美の ボーナス企画だものねぇ。」

 ヤツのマネージャーさんと最上さんとは 面識があるようで けっこう会話が弾んでる。

「オレも 本当に残念だ。」

 ぼそっと ヤツが会話に割り込んだ。

「せっかく いい場面だったのに…な。」

「しょ、尚!」

 あせって マネージャーさんが止める。

「へぇ?どんな…?」

 キスシーンか それ以上…なのか…。

 仕事だから仕方ないし お互い様だが…!
 心は どうしても 割り切れるモノじゃない!

「あ、あの…このCMの登場夫婦が 1年前を回想する…って場面があって…。」

「結婚式ですよ。」

 ヤツがにんまりほくそえんだ。

「オレとキョーコの…ね。」

 な…っ!?

「思えば おまえとの結婚式場面撮るの 2回目だよな キョーコ」

「そ、そう…だけど…」

「やっぱり 浅からぬ縁があるってことかな?オレ達」

「そ、そんな…!」

 こ、こいつ…!

 どうして…!

 いつもいつも そんな役がまわってくるんだ!

 こいつにだけ…!!

 ヤツの背後に見える暗い空に いちだんと大きな稲妻が走った。












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