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「『恋だの愛だの』」
Ⅱ アリアドネの糸

【20】天の時 人の和に如かざるなり

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天の時 人の和に如かざるなり
(てんのとき ひとのわに しかざるなり)

 【どれほど地形が有利であっても 時節が合っていても 
  人の協力がなければ 物事は 成功しないのです】



「よし!部外者たちの コメントが つき始めた!」

「何 これ!
『奴ら 日本にハーレムつくるために 買収するんだ』ですって!低俗ね…」

「叶美様 コメントの文面 鵜呑みにしちゃいけません」

「え?」

「低俗なコメントのほうが 一般人 食いつきやすいので
 わざとダミーIDでそうしてるだけの識者がけっこういるんです」

「…え?」

「見ててください。絶対 そのコメントに反論の形でたしなめる人が 即 出ます」

「…マッチポンプ式だな」

「ええ そうやって 関心を引いてるんですよ」

「ねぇ B国って 有能ハッカーぞろいなんでしょう?
 元ネタ記事 削除されたりしない?」

「本来の予定では そうされたら ここぞと大騒ぎ演じる予定でしたが…」

「この俺が 加わったからな!
 元ネタ記事の編集者ハッキングして、削除するアクションとったら
 即 ウィルスに感染するトラップしこんどいた」

「…ウィルス対策くらい 向こうでも…」

「この天才ハッカー なめんな。
 やろうと思えば 俺は ペンタゴンにだってハックできるんだ」

 …すごい。

 予想以上の速さで コメントが増えていく。

 うちは 創立記念日で 休みだけど
 世間一般的には 平日だというのに…

 これならば『コメントがついた記事』でも 上位狙えるかも!

「何をしている!」

 っ!!?

 突如 がらりと入り口のドアが開いた!

「や、矢吹会長!!」

 パソコン部 部長が 悲鳴に近い声をあげた。

「特別棟入り口は 閉まってるのに 電気メーターがすごい速さで回転してるから
 妙だと思ったら…。鍵までかけて なに こそこそ やってるんだ!?」

 じろりと辺りを見回す。

「…椿…元生徒会長?」

 叶美様の顔には 見覚えがあったようだ。

 生徒会室には 歴代会長の写真が 掲示してあるしね。

「初めまして 椿叶美です。あなたは 現会長の…矢吹…君?」

 すっくと叶美様が立ち上がり りんとした声を張り上げる。

「初めまして 矢吹葉です。お目にかかれて光栄です」

 会長が慇懃無礼に御辞儀する。

「…とはいえ この状況は 看過しがたいものがあります。
 不法侵入 不法占拠 備品無断使用…」

「ぱ、パソコン部員が 部室のパソコン使ってるだけで…!」

 パソコン部 部長が 抗議の声を上げる。

「ここに来る前 制御室のメインパソコン確認してきた」

 ぐっ!

「が 今日1日 使用履歴が一切 あがってない。
 さては フィルタ外して 無法な使い方をしてるな!?」

 さ
 さすが 切れ者

 事前調査にぬかりはない。

「公立高校の経費は すべて 県民の税金でまかなわれている。
 くだらない私事で 勝手に使用していいものではない!」

「矢吹君。この状況の責任は 全て 私にあります!」

 !?

「叶美様!?」

「みんな 私の父の会社のために がんばってくれてるだけなの!!」





「なるほど…。事情は 把握できました」

「わかってくれた!?」

「はい。ここまでの行為は、不問にしましょう」

「…『ここまで』…?」

「しかし、私が発見した以上、見過ごすことはできません。即 退去を!」

「…そんなっ!」

「いくつもの違反 見過ごして差し上げるだけでも 感謝いただきたいですね。
 さあ すぐに撤収してください!」

 ちっ
 この石頭が!!

「矢吹会長!お願い!」

 ぱっと 会長にすがる。

「…君は…?」

「1年の苗床かのこです!」

「弟の友だちなの!一番 親しくしてる子!」

 即 叶美様が 言い添えてくれる。
 
「私 椿君に 高校やめさせたくないんです!」

「は、くだらないな。
 そうやって 椿の気ひきたいのか?」

「ばっかじゃなかろうか!」

「っ!?」

「恋だの愛だの 薄っぺらい感情なんかで動くもんか!」

「…うす…?」

「私は 私のためだけに やってる!」

「椿…の ためじゃ…」

「椿君のいない高校生活なんてね!
 気の抜けた『コーラくん』なんだよ!
 おもしろくも なんともないじゃん!!」

「…!?」

「私は 私が 楽しい高校生活 送るためにやってる!
 生徒会長はさ 生徒に充実した高校ライフ送らせる使命があるでしょ!?」

「話にならないな…」

「会長!お願い!!」

 がっとすがりつき哀願するポーズとりつつ

 こそっと 超小声で耳元にささやく。

「アンタに 今から 一世一代のパフォーマンス見せたげる」

「…え?」

「厳格な会長のイメージ壊さないまま 撤退するチャンスをあげるよ」

「…なに?」

「素直に撤退しな。でないと…」
 
 にっこり 微笑んでみせた。

「特別棟の一部の壁と窓が 教頭と癒着業者のせいで 
 耐震構造違反してること 校内新聞で大々的に報じるよ?」

「…っ!」

「運悪く 県の抽出検査校に指定されたから あわてて工事しなおしてるけど?
 今の時点で 公表されたら 宝高のイメージ大降下。生徒の動揺も大きいよねぇ?」

「きさま…!」

「夜の見回りが 入るまでには撤収する。誓うよ。だから…」

「見過ごせ…か?」

「アンタは何も 見なかった 知らなかった それでいいの」

 さっと 彼から 体を離す。

 その場に正座して 頭を下げる。

「…ちょ…!?」

 叶美様の悲鳴と押し殺したざわめきが聞こえる。

「お願いです。会長。椿君を助けると思って…」

 床に頭がつくほど 深く 平伏した。

「よせ!アンタがそこまですること…!」

「そうよ!やめて!!」

 叶美様と御家さんが 私のとこに駆け寄ってきた。

「…わかった。いいだろう。続けるがいい…」

 苦虫をかみつぶしたような声で 会長が言う。

「あ、ありがとうございます!会長!!」

 ふ
 それでいい

 これで アンタの誇りも傷つかないでしょ?

「その代わり 俺も 参加する」

 は!?

「…え…」

 ば、ばっかじゃなかろうか!

「ば、ばれた場合!責任者は 会長だと思われてしまいますよ?!!」

 そんな!
 他人に罪着せるようなまね しんでもできるもんか!

「事が発覚した場合 その時間 学校にいたのに気付かなかったまぬけなヤツより」

 あっけにとられて見守る私たちの中に入り込み 手近なパソコン席に座る。

「一生徒の高校生活守るために 画策した首謀者のほうが ましだ」

 パソコン部員の一人を呼びつけ 解除パスワード入力させてる。

「へ、下手すりゃ 退学処分!」

「俺の全国模試の順位 教えてやろうか?」

 にやっと 会長が不遜に笑う。

「この成績表もっていけば、全国津々浦々どこの高校でも 諸手をあげて迎えるさ。
 今までの業績があるから 宝高だって 自主退学処分にとどめるだろうしな!」

「~~~!」

「ぐずぐずするな!あと5時間で警備員が見回りに来る!
 それまでには 撤収していたいんだろ?」

 そうだ

 私一人なら ロッカーにでも 身を潜められたが
 この人数になってしまっては もうその作戦はとれない

 どうでも 警備員が来るまでに 勝負を決めないと!!

「…では…私の分 残り半分 お願いします」

 未使用の空アドレスメモ 等分に切って渡す。

 御家さんやパソコン部員は当然だが
 論文で打ちなれてる叶美様も とてもタイピングが速く

 恥ずかしながら 私が 一番 処理能力が遅いのだ。

「了解」

 受け取るが速いか すごいスピードで会長が仕事を始める。

「あの…鍵は…」

「俺はマスターキー持たされてるんでね。
 入り口は、うっかり開けたままにして 侵入者が入らないよう ちゃんと閉めてきてる」

「なら この部屋の鍵だけ 閉めとけばいいですよね!」

 即 パソコン部員が動く。

「もうすぐ暗くなる。灯りがもれないよう、いまのうちにカーテン閉めとけ!」

「はい!」

 う~!

 すっかり この場の主導権 奪われた!!

 何!?
 何で 誰も彼も こう 予想外の行動とるわけ!?

 まいった
 私なんて まだまだ 未熟な人間なんだよな。

 つくづく 自分の小ささ 思い知らされた気がするよ!!



 





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