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「松蓮聖戦」
第5章 仙友浄友

稍寒(side:薫 in「埋み火」第5話)【仙友浄友 №38】

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稍寒(side:薫 in「埋み火」第5話)【仙友浄友 №38】




「いささか…度が過ぎては おられませんか…?」

「…は?」

 宗像副長?
 
 唐突に 声をかけられて 真吾様はいぶかしげに振り返った。

「桜木は、子どもではない。そう 毎日毎日 来られる必要は ないはずです。
 ましてや、橘様には 重要なお役目がおありでしょう。」


「お役目は きちんと果たしております。仕事をおろそかになど…!」

「失礼だが…あなたの過保護ぶり、いささか奇異に見えます。」

「…!私は、彼の後見として、責任が!」

「だからといって!」

 副長が いらだたしげに声をあらげる。

「毎日毎日 朝は送ってくる。夜は、迎えに来る。
 日に何度も 様子を見に来られる。そこまでなさる必要が おありですか?
 どうせ、夜になれば、お屋敷でも ご一緒なのでしょうに!」


「隊には ご迷惑おかけしません…。
 副長殿とはいえ…我々のことに 口を挟まれるのは おやめいただきましょう。」


「真吾様!」

 ど、どうしよう!

 普段 穏やかな方なのに!
 本気で 腹を立てているご様子だ!

「あまりに…目に余ると 申しているのですよ。」

 副長も…?
 なんだか ものすごく…怒ってる?

「あ、あの…宗像副長!」

 なにやら 異様な空気に 思わず 割って入った。

「申し訳ありません!私が 頼りないから!
 しん…た、橘様は 私のことを ご心配くださって…!」


「君は もう この隊では 1,2を争う実力者だ。『頼りない』なんてことは!」

「あ、あの!ですが…私が 入隊する条件なんです!
 橘様が 後見として ご様子を見に来られることは…。」







 父の弔いの夜。

 父の親友である橘真之介様は、親身に私の話を聞いてくださった。

「そうまで…ご決心がお堅いのでしたら…やむを得ません。」

「父上??」

「佐倉大老のご無念をはらしたい…その思いは私とて同じ。」

「…橘様!」

「舞殿は かよわい女の身!仇討ちなど!」

「佐倉大老は、剣術・槍術・居合い術 全て一派を開けるほどのお腕前だった。
 舞様も 幼き頃より その薫陶を受けておられる。」

「あ…。」

「しかし…、仇討ちといっても 日本国中 やみくもに探すわけには…」

「京の狼士隊に入るつもりです。」

「な!?あ、あんな 無法者の集まりに!とんでもない!」

「あそこが 尊皇攘夷討伐の最前線。情報も 入りやすいはずです。」
「なるほど…うまくすれば…仇と対峙できるかもしれませんな。」

「私は反対です!身分も地位も低い奴らの 吹きだまり!
 舞殿をそのようなところへ!」


「では、お前が後見人として 舞様を それとなく お守り申し上げればよい。
 ついでに してほしいお役目もある。」 






 元々 真吾様が 上京なさったのは 私の守護が目的。
 頻繁に様子を見に来られるのは 当然なのだけど…副長にそれを打ち明けるわけには…。

「あなたのほうこそ…たかが一隊員に 過剰に関心 お持ちになりすぎでしょう!」

「…っ!」

「真吾様!」

 な、なんて失礼なことを!普段、あれほど 礼儀正しい方なのに!

「…隊員一人一人に 気を配るのは 副長として 当然の…」

「ここ一月 それとなく 見てきましたが…」

 非礼にも、副長殿の言葉を遮って、真吾様が吐き捨てる。

「あなたの態度こそ よほど奇異ですよ!私から 見れば!」

「…っっ!」

 奇異?
 副長の…どこが?

「…いつ来ても、必ず あなたが 薫殿のそばに べったり ついておられる…。
 この一月 ずっと…ね。」


「それは…仕方ないでしょう。なんせ、この隊で、まともに 彼の剣の相手がつとまるのは
 私だけなのでね。」


「剣術の稽古以外の時でも なぜか いつも そばにおられるのですが…?」

「そ、それは…!」

「真吾様、副長は 新参者の私を気遣ってくださって…」

「私には過保護とお責めになるくせに、ご自分は どうなのです。」

「…俺は!」

「総員集合!」

 突然 唐沢隊長の声が とどろいた。

 緊急招集!

「参りましょう!副長!」「ああ!」
 副長の顔も 真剣なものに変わった。

「真吾様 失礼します。」

「…ええ。お気を付けて。」

 案じるような眼で見送る真吾様を置いて 副長共々 道場に駆けつけた。

 内心 ほっとしながら。

 秋の朝。空気は肌寒い。
 でも…さっきの二人のやりとりには もっと寒いものを感じた。

 どうして あそこまで 険悪な雰囲気になるんだろ。

 たかが 私なんかのことで!







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