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「松蓮聖戦」
第5章 仙友浄友

金風(side:Y)【仙友浄友 №42】

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金風(side:Y)【仙友浄友 №42】




「きゃあぁぁぁぁぁぁ~!」「キョーコちゃあ~ん!」「こっちむいてー!!」

 京子ちゃんが ホテルのドアから出たとたん すさまじい黄色い声があがった。

 その声にこたえて 京子ちゃんは すっと片手を上げて にこやかにほほえんだ。

「かわいいー!」「かっこいいーー!」「素敵よぉ!」「薫様ぁぁ~!!」

 一段と 大きな歓声があがった。

 ホテルの従業員達が ロープをはった通路から ファンが入ってこないよう
 必死にガードしているが どうかすると 押されそうになってる。

「…すごいね…」

「敦賀さんほどじゃないですよ。」

 さわやかに笑みを浮かべる彼女のいでたちは、ユニセックスというか なんというか
 男の子か女の子か判別不可能…な スラックスにゆったりしたシャツ。

「男装してるんですから 普段から 男っぽくしようと思いまして。」

 充分 そのかいはあるようだ。
 このドラマが 始まってからというもの 女性ファンがうなぎのぼりに増えてるらしい。

 彼女たち曰く
 「麗しくて りりしくて かっこいい!」…だそうだ。

「それにしても…社さん 敦賀さんと ご一緒しなくていいんですか?」

「…どうにも断れない取材があって…どうしても 1時間は ロケ入りが遅れるから。」

 本来なら 東京で受ける予定だったのを わざわざ ここまで 来て頂いてる
 このうえ、時間の無理までは さすがの蓮も 言えなかった。

「でも、それなら 社さん、ついててさしあげないと。」

「あ~、でも…」

 その瞬間 新たな歓声が沸き起こった!

「ショー!!」「真吾様ー!」 

 …こいつが いるからな!!

「…『撮影の様子が 気になるから…流れだけでも 見ておいてください』…って 蓮が…」

「さ、さすがです!敦賀さん!俳優の鑑ですね!」

 きらきらと 尊敬の輝きを眼に宿す 京子ちゃんに ずきずき 胸が痛んだ。

 実は

 「絶対 最上さんから 離れないでください!
 撮影以外では、不破のヤツに近付かせないでください!一歩たりとも!」


 と 厳命していった…なんてこと 言えやしない…。

「よぉ。おはよう キョーコ。」

「おはようございます…。」

 不破の声に、京子ちゃんが 慇懃無礼に答える。

 よかった…さりげなく 京子ちゃんを 窓際にしておいて…!

「マネージャーさん…スター様に ついてなくていいんですか?」

 暗に…
「じゃまだ!そこをどけ!」…って 言ってるな!?お前は!!

 どくわけがない。
 そもそも じゃまをするためだけに 俺はここにいる。

 そうしないと…蓮にどんなめにあわされるか!

 不破は、しかたなく 通路を隔てた席に座って こちらを振り返る。

「もう少し…きっちり管理なさったらいかがです?
 いくらなんでも 放任しすぎですよ。」


 その声には 思いっ切り 毒と嫌味が練り込められている!

 あ~。

 今朝の暗い記憶が!
 (すっごく嫌だけど!) よみがえってくる!





 朝の7時。
 秋晴れのさわやかな空気。

 早朝の太陽の光にきらめく紅葉。
 窓からは 五重塔が見える のどかな風景。

 やっぱ 京都の秋は いいよな~。
 金木犀の香り楽しみながら さわやかに 散歩でもするか。

 鼻歌でも歌いたい気分で 部屋を出た。

 ところが…
 廊下を曲がったとたん 言い争う声が聞こえてきた。
 
「なんで、こんな時間に あんたから キョーコの匂いがするんだ!」

「…つい さっき『おはよう』の挨拶 しにいったばかりでね…。」

「何時だと思ってるんだ!?仮にも アンタは 紳士の仮面かぶってるんだろ!?
 若い女 訪ねていい時間だと 思っているのか!」


 …。

 正直に言おう。

 俺は その場で くるっと回れ右した。

 俺は 何も見なかった!聞かなかった!!知らなかった!!!

「あの…なんの…騒ぎでしょうか…?」

 ばったりと 根岸役の 滝川俊介に でくわさなければ!
 そのまんま 部屋に戻って 二度寝決め込んでたはずだ!絶対に!!
 
「あ。ちょ、ちょっと 芝居の稽古…を。」

「え?でも…こんなセリフ…。」

「すぐやめさせるから!君も 部屋に戻って!もう少しねてたほうがいい!
 今日もハードな一日になるんだよ!」

「え、ええ。そうですね…。」

 言葉より 俺の形相に 説得されたらしい 滝川君は 素直に戻っていった。

 ふぅ

 やっぱり ほっとくわけには いかない。
 そろそろ 朝寝坊なやつらも 起きてくる時間だ。

「やあ!おはよう!不破君!蓮!」

 大声張り上げて 割り込んだ。

「社さん…!おはようございます」

「…おはようございます…」

 さすがに アカトキで 礼儀は たたきこまれてるらしい。
 不破もしぶしぶ 挨拶を返す。

「蓮!今日の仕事で打ち合わせたいことがあるんだ!悪いけど 即 部屋に戻って!」

「え?あ…はい…。」

「…というわけで!失礼するよ!不破君!」

「ちょっと 待ってください…マネージャーさん…」

 強引に連れ去ろうとする俺を、不破のヤツが呼び止めた。

「仕事だけじゃなく プライベートも しっかり監督してやってくださいませんか?
 どうやら 一般常識は まるっきり お持ち合わせじゃないようでね!」


「…貴様に そんなこと 言われる筋合いは…」

 ごごごごごごごご その瞬間!

 さわやかな早朝の空気の中に 百鬼夜行がうごめくのが見えた!
 …気が した…。

「いくぞ!蓮!急ぐんだから!」

 必死に蓮にすがりついた!…影でこっそり ささやいた。

「来ないと、ポケットに入ってる携帯にさわっちゃうぞぉ~。素手で!

「すみません!すぐいきます!」

 ぱっと 蓮が 振り向いた。
 あせって 言うがままに 俺についてくる。

 ほっ…。
 とりあえず 危機回避。

 思い返すと
 あらためて 冷や汗が出る…。
  
 いつまで 俺は こんな気苦労しょわなきゃならないんだろう…。

「今日も 気持ちのいい天気ですね。」

 明るくさわやかに 京子ちゃんが 話しかけてくる。

「こういう澄んだ秋のさわやかな風を 金風っていうんですよ!」

 ほほを赤らめて
 うれしそうに窓の外を指さす京子ちゃんの笑顔はすごくかわいい。

 ありがとう…京子ちゃん!
 ささくれだった心も 癒されるよ。

 ついでに
 さっさと 蓮とくっついてくれると
 お兄さん 泣いて喜んじゃうんだけどなっ!

 秋の陽射しにきらめいて 色づいた葉が輝いている。

 めがねの下で 眼だけを動かし 反対側を見る。 
 不破のヤツが いとしそうに京子ちゃんを見つめている。

 俺がいなかったら
 きっと どんなことしても 京子ちゃんの隣にへばりついてたに 違いない。

 わかる気がする…
 蓮が やたら 警戒する気持ち…。

 この男…なんだか どんどん パワーアップしてやしないか…?






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