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「松蓮聖戦」
第5章 仙友浄友

金風(side:真吾 in 『埋み火』第7話)【仙友浄友 №43】

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金風(side:真吾 in 『埋み火』第7話)【仙友浄友 №43】


 うっ!?

 いきなり
 背後から 腕をわしづかみにされた!

 …っ!?

 思わず振り返った!
 
 男の目が 怒りに燃えている。

「…副長…!」

 私の体の下にいた 舞殿が呆然とつぶやく。

「…離れろ…!」

 容赦ない力で 締め上げられ
 ひきずりあげられ、たまらず 立ち上がる。即、後ろにはねとばされた!

「…我々の…ことに 口出しは…」

 ずきずきと痛む腕を押さえつつ 必死に声を振り絞る。

「ふざけるな!!」

 すさまじい声で 反駁された。

「後見人だったら なんでもしていいってのか!?恥知らず!!」

 なっ…!

「何も知らないくせに!…私には、権利があるんだ!ちゃんと!」

「何の権利だ!保護してる少年に 手出しできる権利か!」

「…ふ、副長…!」

「お前も お前だ!」

 怒りの矛先は、舞殿に移った。

「…逆らいもせず…ヤツに…口づけなんか…許して…」

 握りしめた拳が ぶるぶる ふるえている。
 
「お前には 男としての誇りがないのか!!」

「っ!!」

「…我々には 我々なりの契りがあるのです…。」

 いやな予感 的中…か。

 その怒りの強さに
 かえって こいつの本気のほどが わかってしまった。

 まずい!

 絶対に 舞殿が実は女性だと知られてはならない!

 こいつが 自分を抑えているのは かろうじて その一点!
 「桜木薫は男」と 思いこんでいることだ!

「このような場所で…不謹慎なまねをしたことは 幾重にもお詫び申し上げます。
 今後は、充分…留意して…」


「…場所をかえて…同じこと…しようっていうのか…。」

「失礼だが…あなたには 関わりのないこと。私と…薫殿の問題です。」

「後見の立場をいいことに 無理に…!」

「無理強いしているように…見えましたか…?」

「…っ!」

 ヤツが、悔しそうに口をつぐんだ。 

 今夜は、手薄で どうしても 自分が宿直をしなくてはならない…と 舞殿に言われて

 でも、男ばかりの巣に 真夜中 舞殿を 一人 置いておくのは なんとも不安で 
 後見の立場 最大限に拡大解釈して ついてきた。

 宿直といっても
 事件がなければ 平穏な寝ずの当番

 秋の月に照らされた庭園を 舞殿と二人で眺めているうちに
 気が付けば そのきゃしゃな体を 抱き寄せていた。

「…真吾様!」

「…大きな声を出されると…隊士のかたがたを 起こしますよ。」

「…!」

 そうささやくと 舞殿はおとなしく 私の胸の中に収まってくれた。

「本来なら…我々は とっくに 夫婦になっていたはずです。この卯月に。」

 そうとも!
 半年も前に…!

「申し訳ありません…真吾様!でも…私、私は どうしても…。」

「わかっています。協力は、惜しみません。ですが…」

 その細いあごに手をかけてささやいた。

「どうか…このくらいは…お許しください…。」

「…真吾様…」

 その唇に そっと口づける…だけで すぐ離れるつもりだった。
 けれど…初めて 味わう その甘いやわらかさに つい夢中になって…!

 不覚だった!

 いつのまにか ヤツが来ていたことに きづかなかったなんて!

「…あなたには 江戸に許嫁がおられると うかがいましたが…」

 …!?

「よく…ごぞんじで…。」

 調べたのか…!?わざわざ!

「この弥生に ご災禍に遭われた 佐倉大老のご息女…才色兼備で有名なご令嬢とか。」

「…ええ。」

 今 お前の目の前にいる!
 …とは 言えるわけがない!

 舞殿は 完全に青ざめている。

「そのようなご立派な許嫁がおられるのに…そのうえ…稚児趣味とは…
 いささか 欲張りすぎでは ありませんか?」


 誰が…稚児趣味だ!!
 あいにくだが、そっちの気は いっさいない!

「それとも…後ろ盾をなくされた ご令嬢には もはや 利用価値はないと
 捨て置くおつもりか…?」


 思わず 頭に血が上った!

「私が、舞殿を 捨てるわけがない!!」

「…舞様…と おっしゃるか…佐倉大老のご息女は…。」

「う”…!」

 しまった!

「そのご様子だと ずいぶん 許嫁殿にも 思い入れが おありになるようだ。
 きまぐれに 毛色の変わったつまみぐいなど せぬことです。」


 こ、この…!!

 何も知らないくせに!! 

「副長殿!真吾様は…!」

「お前は、黙っていろ!」

 私を かばってくれようとしたらしい 舞殿の声は 容赦なく一喝されてしまった。

「とにかく…お引き取り頂きたい…。今後は、桜木は そちらのお屋敷に帰しません。」

「な、なぜ!」

「…『なぜ』…!?」

 ヤツが 凍るような眼でにらみすえてきた。

「この桜木は、今や 我が狼士隊の切り札。」

 その声には 静かな怒りが燃えていた。

「地位も身分もおありのおぼっちゃまの気まぐれのお相手など させたくないのでね!」

 こ
 こいつ!

 どうすればいい!?

 舞殿の正体を隠さねばならない以上
 どうしても 今のコイツのことばに 言い返すことができない!

 どうすればいいんだ!!







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