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「『恋だの愛だの』」
Ⅱ アリアドネの糸

【37】杞憂

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杞憂

【あれこれと 取り越し苦労をすること】



「ご息女、叶美さまです」

 おおおおおー!

 どよどよどよ!

「ご子息、初流さまです」

 きゃぁぁぁー!

 ざわざわざわざ!

「そして」

 ううう
 気が重い…!

「その婚約者であられる 苗床かのこさまです」

 ええぇえーぇえー!?

 がやがやがやがやっ!!

 ああ
 思ったとおりの反応っつーか。

 内心「けっ!」とは 思ったが
 ここで臆した表情とか態度をみせようもんなら

 この先 椿君に どんだけ 突っ込まれ続けることか!

 にっこり
 悠然と微笑んで 一歩 前に出る。

 …しーん…

 一瞬 静まり返ったものの
 深く御辞儀をして顔をあげたとたん 拍手を浴びた。

 ほらみろ

 よーするに こういうのは 気合だ!気合!!

「では、続きまして」

 私たちが 着席しなおしたのを確認して 柊さんが 続ける

「このたび 我が社のIT部門 特別顧問になられた御家さまです」

 …はいっ!?

 その声に 反対側のテーブルで立ち上がった男

 !

 あれは!!

「ミ、ミケ!?」

 叶美お姉様が 驚愕の叫びを上げる。

 だらしなかった長髪が
 すっきり 短髪になってるけど 間違いない!

「…なんで…アイツが…?」

 椿君も ぼそっと つぶやいた。

「…KKの報復ハッキング対策…でしょうね」

 確かに
 これ以上ない適材適所だと思うよ

「ああ。なんせ 向こうは 国ぐるみでかかってくるし…。
 スパコン機能は世界1 操る人間も世界有数の凄腕ぞろい。
 学生だから…なんて 悠長なこと 言ってる場合じゃなくて…」

「わかります。賢明な処置です」

「苗床さんが そうおっしゃってくださると安心ですよ」

「…は?」

「やー。みなさん そろって 美男美女で!」

「目の保養ですなぁ」

 ほどなく 会は無礼講になり
 私たちのいるテーブルには どどどっと人が押し寄せてきた。

 まぁ 無理はない。

 椿ご夫妻はもとより その子どもたちも 絶世の美女と 美男。

 そりゃ 近くで観賞したくもなるだろうさ。

「よぉ かのこちゃん」

 背中から降ってきた声に 思わずふりむく。

「御家さん!」

「ちょっと抜け出てこれる?」

「ええ、もちろん」

 『アリアドネ作戦』の一番の功労者

  改めて 御礼も 言いたいし
  聞いておかねば ならないことも ある!

  椿一家が それぞれの信奉者に取り巻かれて 身動き取れないのをしりめに
  お義理で私を取り巻いていた人たちに おざなりに挨拶をして さっさと抜け出した。

「やー。紹介されるまで、君とはわからなかった!化けたねー!」

「どーせ 馬子にも衣装ですから!」

「いやいや!眼鏡ないと 印象全然変わるんだなー。これだから 女は怖い!」

「…御家さんって 過去に 何か 女性に関するトラウマでも?」

「聞く?面と向かって そゆこと」

「言うのが嫌なら そらとぼけてくださればいいことです」

「あー。まぁ、初恋の女の子に ちょっと痛い目に…ね」

「は!くだらない!!」

「く、くだ…?!」

「恋だの愛だの つまんないことに 夢中になるから そうゆう目にあうんです!」

「い、いや まだ 何も 言って…」

「今でも ひきずってるくらい 嫌なことでしょ!?
 無理に言う必要ないし!聞きたくもありません!!」

「…あのさぁ…。
 ここは 普通『言うだけでも 楽になる』とかなんとか…」

「言うだけでも 楽になることってありますよ?」

「うっわ!わざとらし!ほんと、オニだね!君!!」

 どーしろってのよ!!

「…はぁ なんか 俺 青春 無駄にしてきたと つくづく思う」

「は?」

「いや…初恋の相手に すっごい傷つけられて そこから 人間不信になって…
 引きこもって 高校もいかず 大検で 資格とって そのまんま 大学入ったんだけどさ」

「せんしてぃぶでないーぶだったんですねぇ」

「…キミねぇ…」

「で?」

 はぁ と ため息つきながら 御家さんが続ける。

「失敗したよ。行っとけばよかった、高校」

「?なんでですか?資格はとれたんなら 別に…」

 しかも 今は 日本1偏差値の高い 帝都大生じゃん!

「いたかもしれないじゃないか、もしかしたら」

「はい?」

「君みたいに 突拍子もない 変てこりんなヤツが!」

「…喧嘩 売ってます?」

「かのちゃんみたいな同級生いたら きっと 毎日 冒険気分で 楽しかったろうなぁ」

 聞いてないし!!

「ありがとうな」

「は?」

 ぽふぽふと 頭をなでられて ??が 脳内を飛び交う。

「君に逢えなかったら 俺 ずっと 世の中なめて すねて ひきこもったままだった」

「御家さん…」

 ぐっと その手を握り締める。

「私も 感謝してます!」

「かのちゃん?」

「御家さんの力がなかったら 今回の作戦 どうしようもなかったですから!」

「そっか!じゃ お互いさまってことで…」

「苗床!!」

 ん?

「…おっと ナイトさまのお出ましか」

 ?ナイト??

「椿君?どしたの?」

「何が『どしたの?』だ!勝手に どこ行ってる!」

「ああ、悪いね。俺が 呼んだんだ」

「御家さん!」

 声をかけた御家さんを 椿君が じろりとにらみすえる。

「黙って連れていかないでくれますか!?
 うちの家族は コイツがいつのまにか消えてたものだから パニック寸前だったんです!」 

「いや。でも 君たちの周り 人だかりで それどこじゃなかっ…
 あ~ ごめん 悪かった…!」

 御家さんの言い訳は 中途で 謝罪に変わった。 

「じゃ、失礼して コイツ 連れて行きます!」

 椿君が ぐいっと 私の腰を抱く。

「ま、待って!椿君!私 まだ 御家さんに聞きたいこと…」

「アフターケアなら ばっちり。俺に任せてよ、かのちゃん」

 御家さんが 力強く請け負ってくれる。

「君が心配してるようなことには しない!
 俺の腕にかけて 絶対 させない!!」

「…ありがとうございます!!」

さすが!
 凄腕ハッカーだけある

 自信に満ちたその言葉が すっごく頼もしい!!






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