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「松蓮聖戦」
最終章 絶えずの炎

松明の灯り(side:K)【絶えずの炎  №15】

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松明の灯り(side:K)【絶えずの炎  №15】




 おとぎ話が好きだったの。

 きれいなお姫様。
 不思議な魔法。

 おとぎ話が大好きだったの。

 不幸な少女が 幸せになれる。
 みにくいアヒルの子が 美しい白鳥になれる。

 夢が ロマンが 満ちあふれたお話が大好きだった。

 だけど

 たった一つ

 1本だけ
 震える手で少女はマッチをすりました。

 ああ
 あたたかそうな暖炉が見えます

 少女は喜んで 手を伸ばし温まろうと…したとたん マッチの火が消えて暖炉も消えました。

 2本目
 温かくておいしそうなごちそうがいっぱい!

 でも すぐ消えてしまいます。

 そして最後に
 少女は たくさんのマッチをすって 大きな火をつくります。

 大きな火の中から 昔 天国にいってしまった お母さんが
 優しくほほえんで 手をさしのべてきたのです

 少女は 喜んで その手をとりました。

 翌朝のことです。
 街の人々は 幼い少女が地面に倒れているのを見つけます。
 少女は 眠っていました。二度と目覚めない永遠の眠りに…。

 「かわいそうに。こんなに小さいのに。」
 「でも、ごらん。この子の顔。幸せそうに笑っている。どうしてなんだろう?」

 このお話を聞いてお友達は泣いた。少女がかわいそうだと ぼろぼろぼろぼろ…。

 だけど

 私は…
 







「最上さん!!!」

 !

 …え?

「…あ。敦賀…さ…ん?」

 …え?え?

「…ごめん…せっかく よく寝てたのに…起こして…。」

 …っっっっっ!!

「す、すみません!私ったら!」

 なに くーすか 寝こけていたのよ!先輩のお宅で!
 恥ずかしくて 恥ずかしくて 頭から この毛布かぶってしまいたい! 

 …ん?
 毛布??

 こんなの なかったはず…?

「…いや。ごめん。一人にして。いろいろ あさってたら、つい…ね。」

 …地下倉庫に行くっていう敦賀さん見送って…いたときには なかった毛布。

 いつ帰ってきてたんだろう…敦賀さん…。

「けっこう大漁だったよ。チーズに缶詰。これだけあれば、明日の朝食くらいは、大丈夫。」

「あ、あの お洋服そろそろ 乾…。」

「こんな土砂降りの中 無理して帰ることないよ。
 管理人がこまめな方だから、ベッドも清潔。心配しないで。」


 言いながら さりげなく敦賀さんが私の肩を抱き寄せる。

 暖炉からは ぱちぱちと薪のはぜる かすかな音。

 炎を見つめていると思い出す。

 あのお話だけは きらいだった。

 最後に 少女が見た幻

 『優しいお母さん』

 私だったら きっと見えない 何も見えない
 
 最期の最後に 迎えに来てくれる人なんか…いない。

 ほほえんで待っててくれる人なんか…いない。

 私を愛してくれる人なんか いない…。

 この世にも
 あの世にも
 どこにも…いない!

「…すごく好きなんだね 暖炉。」

「え?え、ええ!あこがれだったんです!」

「いつでも連れてきてあげる。
 ここを セカンドハウスにするのもいいね。
 OFFが重なる時は、また来よう。どうせ、ヘリならすぐだ。」


「…はい…。」

 暖炉の炎が暖かい。

 でも、
 それより
 わたしの体を抱き寄せてくれる 敦賀さんの体の方が温かい。

 その優しい心遣いは もっと温かい。胸にしみるほどに…。

 どうしよう。

 錯覚しそう。

 いつまでも こうしていられるのだと…。

 来年も 再来年も  
 寒い冬には こうして 二人より添って 暖炉の火を見つめている。

 そんな場面が 目の前に浮かぶ。

 来年も 再来年も そのあとも ずっと
 寒い冬には こうして 二人より添って 暖炉の火を見つめている。
 
 そんな幸せな幻が見える。

 ありえないことだと わかっていても。
 
 これが…炎が見せてくれる魔法…?

 今なら

 私にも…見えるの?

 炎の向こうで
 ほほえんで迎えに来てくれる優しい人…が。





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