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「松蓮聖戦」
最終章 絶えずの炎

初氷(Side:唯 in 『氷花』 第5場)【絶えずの炎 №21】

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初氷(Side:唯 in 『氷花』 第5場)【絶えずの炎 №21】



 ガラスが鳴るような 澄んだ透明な音がする…。

 どこか ものがなしい それでいて なつかしい音…

 …!?

 がばと 跳ね起きた。

 !??????!?!??

 どこよ!ここ!!

 確か…豪華な別荘の応接間で…
 勧められるままに…ワインをしこたま…

 ぞくぞくとさむい!

 そのはずだ!周囲の状況が一変してる!

 見渡す限り 氷と雪!!

 あたりがキラキラときらめいている!

 …?!

 わ、私の服も!水色のドレスと透明なシフォンのストール!

「…ん…」

 …!

 誰か居る!

 あわてて周囲を見渡す。

「…ここ…は…。」

 ゆっくりと起きあがったのは…志賀というモデル仲間。

 ヤツの服も変わっている!
 濃い緑色のローブのような服に ゆったりしたズボン。

「…!ど、どうなってる?!」

 ヤツも
 自分の格好と周囲の状況変化に仰天している。

「…!芹香!芹香さん!須佐さん!無事か!?どこにいる!?」

 声を限りに 叫びだした。

「…ちょっと…」

「せり…!…なんだ アンタか…。」

 むかぁぁぁぁ~!!

 なっ!なによ!!その露骨な態度は!!

 たしかに ちょっとだけ可愛い
 ほんの少ぉ~しだけ 魅力的な娘だったけど!

 この大人な魅力の私 目の前にしておきながら!!

「芹香さん!芹香さん!!どこなんだ!?いたら、返事してくれ!!」

 ヤツは 必死にあちこち駆け回っている。

 全く!
 女、見る眼のないガキが!

 ちょうど具合の良さそうな高さの
 上が平たくなった四角柱の氷の塊に腰掛ける。

「…だめだ…どこにもいない…どうしよう…。」

「ねぇ!」

 いいかげん いらいらしてきた!

「それより!この状況 心配しなさいよ!見なさい!このまわり!!」

「…あ、ああ…。」

 やっと ヤツが周囲を見回す。

「雪と氷の…洞穴…?いや 材料が氷じゃなきゃ どっかの宮殿の一室みたいだ。」

「そして、私たちのこの姿!こんな衣裳 持ってないから!私!」

「…オレも…こんなとっぴな服 持ってるわけない…。」

 自分の姿 眺めながら ヤツが溜息をついた。

「夢でも…見てるのか?オレ…。」

「二人そろって?同じ夢を?」

「…そうだな…夢なら アンタじゃなく 芹香さんが出るはずだな。」

 この がき!!

「…ケンカ うってるの?!」

「おやおや。もう少し 和やかになさってはいかがです?」

 からかうような声が 降ってきた。

 …!この…声!!

「氷室さん!」

「…?!」

 彼の姿も 一変している!

 アイスブルーのゆったりしたローブとそろいの下衣
 縁に毛皮のついた 真っ白い長いマントは まばゆくきらめいている!

「お二方とも 末永く ここでお暮らしになるのですから…。」

「だ、だれが こんな女と!」

「お互い様よ!」

 いや!
 違うぅううううう!!

 問題は そこじゃなくて!!

「どこよ!ここは!!」

 そして そして…!

「アンタは 何者!?」

「名乗ったはずですが…?」

 ふっと ほほえむ顔が いやみだ。

「やっぱり…人間じゃないんだな…おまえ…。」

「おやおや。気づいておられたのですか?」

 愉快そうに 眉が片方だけあがった。

「それなら のんきに 差し出されたもの がっつかなければよろしかったのに…。」

「あ、あの食事!」

「いえいえ。ワインのほうに…ちょっと 仕掛けを…ね。」

「芹香!あ、あの子は!」

「…ご心配なく。彼女の方は ゆっくり『あちらの世』で 気持ちよく寝ています。
 ついに 一滴もワイン飲んでくださらなかったので…ね。」


 そういえば…『お、お酒 ダメなんです!私!ホ、ホントに!ごめんなさい!』…って
 泣きそうな顔で言い張ってたっけ。

「彼女は、明日になれば 俺の車で送ります。ちゃんと。無事に…ね。
 お二人のことは、早朝 出立した…と 言いましょう。」


「…私たちを…どうする気…?」

「この氷の国の住人になっていただきます。こんなふうに!」
 
 ぱちんと彼が指を鳴らす。

 とたんに 周囲が明るくなった。

 …!!

 それまでは
 氷の彫刻…と 見えていたものが

 薄いベールをはいで 動き出した!!

「さぁ、新たな仲間だ!歓迎の宴を開こう!!」

 おぉおおおおおおおおおおおー!

 大歓声がわき起こる。

 ばらばらばらばら
 20…いや…30人…(人かどうかは なぞだけど!)は いる!

 華やかなワルツの曲が流れ出し 彼らは優雅に踊り出した。

「あなたがたも…と お誘いしたいところですが…そのおけがでは無理ですね。
 申し訳ないことをしました。ご招待した 大事なお客様におけがをさせるなんて。」


「…ずいぶんな不手際ですよね!」

 稲佐の浜に向かう道すがら

 急に…不気味に染まった 真っ赤な空
 突然 たちこめた不気味な霧 なぜか動かなくなったナビ

 あのとき 
 私たちは こいつに『招待』されていた!?

「…なぜだか…抵抗する力が あったのです…かすかなのですが…。」

 抵抗する力…?

「ええ。…我等の忌避する 聖なる力が…ね。」

「…どうなるんだ…オレ達。」

「この国で楽しくお過ごしください。永遠に その若さと美しさを保てるのです。
 願ってもない幸運でしょう?」


「…あいにくだが!」

 男をにらみ据えて ガキが立ち上がる。

「オレは 普通に愛する女と 年を重ねて生きていくさ!帰してくれ!『あちら』に!
 芹香さんのいる 向こうに!」


「…私も…『あちら』には たっぷり未練があるの。帰してほしいわ。」

 ふっ

 男の唇が 酷薄な笑みをつくった。

「お帰りになりたいなら とめません。どうぞ ご自由に。」

 そう言いながら
 天井からつるされているひもに手をかける。

「帰れるものならね!」

 ぐいっと
 ヤツが そのひもを ひいた瞬間

 ぱったりと音楽が止み
 周囲は 真っ暗になった!!




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