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「松蓮聖戦」
最終章 絶えずの炎

冬夜(side:R)【絶えずの炎 №28】

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冬夜(side:R)【絶えずの炎 №28】





「諸君!ごくろうだった!すばらしい舞台だった!聞こえるか!?お客様のあの拍手!」

 ローリィ社長は すこぶる ごきげんだ。

「夢塚歌劇団の皆さん!誠に ありがとうございます!
 急な依頼にもかかわらず、すばらしい歌とダンスでした!さすがですな!!」

 ちゃんと 客演の夢塚歌劇団の方々にも 礼を尽くす。

 一応の常識は 持ち合わせがあるようだ。

 だが
 本当にさすがだ!

 たった2日しか 練習時間がなかったのに!

「いえいえ。ちょうど 私たちの組 舞台がはねた直後で 待機状態でしたし…。」

「すごく 楽しませて頂きました。」
 
「出雲の方々のためですもの。ご協力できて 幸せです。」

 みなさん お若いのに…

 規律厳しい歌劇団で鍛えられただけある。

 実に奥ゆかしい ご立派な方々ばかりだ。

「本当に感謝します!いろんなもの ずいぶんお貸しいただけて!」

 衣裳も小道具も大道具も…
 最後のあのどでかい大蛇も(土台だけだが)
 きらきらするものは ほとんど 歌劇団から レンタルしてきたらしい。

「お役に立てて光栄です。」

「また、なにかございましたら お声 かけてください。」

 清く正しく美しく!
 夢とロマンを与える 麗しの乙女達は 心も麗しい!

 にこやかに挨拶して さわやかに去っていった。

「…ああ…まだ…夢の中にいるみたいです…。」

 最上さんが うっとりつぶやく。

「幼い頃から夢にまで見た あの晴れやかな舞台に 私まで出させて頂いた気分…
 どうしましょう!今夜は 興奮で 寝付けそうにないです!私!!」


「あ、あの…最上…さん?」

「きらきら衣裳 きらめく小道具 まばゆい大道具 
 華やかに電飾デコレーションされた 乗り物!!!」


 ダメだ!
 眼がいってしまってる!心がここにない!

「気に入ったか。それはよかった。」

 ローリィ社長が 優しくほほえんで 最上さんの肩をたたく。

「はい!ありがとうございます!社長!生涯忘れられない 素敵な舞台でした!」

 …もう二度と 思い出したくもない 生涯最悪の舞台だった!!

 そりゃあ
 最上さんと たっぷりラブシーンがあって…

 永い刻が繰り返す中
 幾たび生まれ変わっても 
 強く結ばれるという 実に すばらしい役だったが!

 歌だのダンスだの
 何より こっぱずかしい 超派手な衣裳だの!!

 お客様方の脳裏に潜り込んで
 記憶を消去してまわりたいくらいだ!












「…出たくない…だと?」

 あのすさまじく派手なフィナーレのコンテを見せられて
 真っ青になって 抗議した俺を 社長はじろりと にらみ据えた。

「こ、こんな 派手派手なおまけつける必要ないでしょう!?舞台劇だけで充分…!」

 俺の目の前で 社長が携帯電話の通話ボタンを押した。

「ああ。堪君?悪いが 俳優一人 手配頼む。なに、このご時世 俳優はあまってるはずだ。
 今をときめく『京子』と あまぁ~いラブシーン満載の、実においしい役と言えば 即…」

 ばっと その手から 携帯を奪い取った。

「…もしもし、社長?」

「堪さん!今のは なんでもありませんから!手配なんかしないでください!」

「…え?蓮?…いったい…。」

「いいですね!!」

「は、はい!」

 息をきらしつつ 電話を切った。

 にやりと ローリィ社長が 笑う。

「さ、じゃ 衣裳をあわせてこい。さすがにおまえのサイズは 夢塚歌劇団にも ないそうでな。」

 こ、ここここの!
 狸じじいがっっっっっっっっ!

 その…底意地悪いほくそ笑みに
 手に持った携帯電話 思わずにぎりつぶしそうになった!







「そうかそうか…やっぱりな。最上君なら きっと喜んでくれると思っていたぞ。なぁ 蓮!」

「…え!え、ええ…!」

 確かに…
 彼女は 好きそうだ こういうの。

 まあ…いいか
 最上さんが こんなにうれしそうなんだから

 いやしくも演技で身を立てている以上
 どんな舞台であろうが 全力を尽くすのみだ!

 何度も
 自分に言い聞かせた言葉を 
 もう一度 念仏のように しつこく 心中で繰り返す

「…だが…無念だ!」

「…は?」

 何がだ!

 さんざん 趣味に走って 好き放題やっておいて!

「なんといっても 準備期間が短すぎたからな…。
 いささか 華やかさときらめきが 不足だったと思わないか?!」

「え?…いえ。…でも 充分 盛り上がって…。」

 さすがの最上さんも
 社長のとんでもない言葉に 完全にこっちに戻ってきた。

「いや!俺は無念だ!LMEの社長ともあろう者が!
 あの程度のささやか かつ 控えめなステージしかつくれないのかと
 世の笑いものになるに違いない!!」

 あ
 あ、ああ
 あれ以上 どこを どう!!

「…まあ、いい。この胸にたぎる情熱は 次のステージに温存しておこう!
 次こそ 思う存分華やかに きらびやかに まばゆく すばらしいものにしてみせる!!」

 …。

 誰が出ることになるのか知らないが…気の毒に…。

 顔も名も分からない その役者に 深く同情した!

「最上君!次の晴れ舞台は君の結婚式だ!この俺が完全プロデュースしてやるからな!
 今日の地味な舞台なんぞ 問題にならない すばらしいイベントにしてやろう!」

「え。い、いえ…!そ、そんな!!」
 …。

 …いったい…!
 いったい どんなすさまじいこと しでかす気なんだ?!この古狸!!




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