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「松蓮聖戦」
最終章 絶えずの炎

『出雲物語 序章2』(side:祐規)【絶えずの炎 №34】

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「それで!犯人は!?」

「見つかったよ あっさり。はしための一人が 泣きながら すぐに 自白してきた。」

 楓の顔が ひきつった。

「はしため!?そんな…そんな身分の者が あそこに近づけるわけが!」

「ああ…真犯人が 今度こそ ただではおかぬ 帝の御気色を察して あわてて身代わりを
 たてたのだろう。…その女には、重病の母がいて 薬代に困っているそうだ。」

「…人の… 弱みにつけこんで!!!」

 許せない!!…という憤りの炎が 全身から立ちのぼっている。

 それは 全く同感だ!

 帝も すぐに裏のからくりを見抜かれ
 直々に 優しく おといただしになられたが 女は頑として主張をまげなかった。

「…だが…今度のことで 帝の真意が痛いほどに皆様にも伝わったことだろう。
 もはや 玉藻様への嫌がらせは なくなるのでは?」

 なにしろ

「以後、このようなことがあれば、もはや詮議の機会さえ設けぬ。
 即、玉藻とその女房以外全員に 宿下がりを申しつける。罪のあるなしは関係なくな!」

 今上帝は はっきりと 全員の前で仰せられたのだ。

 綸言汗のごとし…帝の仰せは、決して覆されることはない。

「…だと いいけど…。」

「…帝のご威光を 疑うのか?」 

 だとしたら 捨て置けない。
 都の治安を守る検非違使としては 帝を侮るような者は たとえ妹であろうと…!

「陰に隠れ 地に潜るのが心配なの。…こっそり…呪詛をかけたり…とか。」

 なんだ
 そんなことを 心配してたのか!

「大丈夫だ!畏れ多くも 玉藻様は 出雲の神様が 守護なさるお方!
 あの方をお守りする 出雲の神々が 呪詛なんぞ 跳ね返しておしまいになられる!」

 むしろ 倍にして「たたり」返すに違いない!!

「そういえば…玉藻様は 出雲大社の巫女殿だったと…。」

「ああ!今でも 脳裏にありありと よみがえってくる!
 初めて あの方を眼にしたときの感動を!!」

 思い起こせば 3月前。

 帝が 出雲大社に参詣すべく 行幸なさったとき
 神前で奉納の舞いをおさめていた巫女…それが 玉藻様だった。

 手に持った鈴が 軽やかに厳かに鳴る。
 優雅であでやかで 神々しい…見る者全ての気分が 清かに晴れ渡る…。

 実に見事な舞いだった!

 そして…舞い以上に
 舞う乙女の清楚な可憐さに 誰もが惹きつけられてしまった!

 帝は 一目で魅了され
 なんとしても その巫女を我がものにしたいといいはってきかず

「お、お許しください!私のような者…!そのような!」

 少女は 泣いて固辞したが
 少女の周囲の大人達…孤児の彼女を育て(こきつかって?)た者達は
 喜び勇んで 強引に その話を進め 帝は その場で 彼女を連れ帰ることができた。

 玉藻様を連れ帰ってからというものは
 もはや 彼女以外の女には 全く見向きもなさらず

 後宮1豪勢な部屋をあてがい 日々 贈り物を貢ぎ
 毎夜のお召しはもちろんのこと 昼でさえ 政務の合間を見計らっては 会いに行かれる

「玄宗皇帝の二の舞にならねばよいが…」
 
 かげで ささやくものさえある ご寵愛ぶりだ。

 まあ
 政務まで ほうりだされはしないのだから そんな心配はないのだが…。

「だって…玉藻様が なにやら お元気がないので…心配なの。」

「も、もしや ご病気…!?すぐ 薬師を!」

「そうではないように お見受けするの。想像なのだけど…。」

 きょろきょろっと あたりを 見回して
 人影がないのを確認してから 楓が こっそり 耳打ちしてきた。

「玉藻様…出雲に 想い人が いたり…したのでは?」

「ま、まさ…か…」

 …!!

 瞬時に ある光景が 頭をよぎった!

「その顔…なにか 心当たりが!?」

「い。いや!全然!」
 
「兄上ぇ?!」

 ずずずいっっと すごみのきいた顔で近寄ってこられて 降参した。

「…秘密は 守れるか…?」

「…誰に 言ってるのよ!!」
 
 もう一度 周囲を見回す。

 ここは 庭の奥の茶室。
 あえて 四方の窓を開けて 近付く者が来たら わかるようにしておく。

「実は…。」

 俺は妹に語ることにした。
 
 3か月前…出雲で見聞きした そのできごとを…。





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